Picture story book(絵話) ボロット 第八話
★第八話★
公園に着くと、同級生が数人で遊んでいた。
しばらくすると、一人の子がユカちゃんに気付いて声をかけた。
「ユカちゃん、それ何?」
「うちにもロボットが来たの!名前はボロットって言うの♪」
すると、皆一斉に笑い出した。
「ボロットだってさ!見た目ボロボロじゃん!はははっ!」
「それ、あまり人に見せない方がいいと思うよ。馬鹿にされるよ。ふふっ!」
ユカちゃんは皆の意外な反応にびっくりした。
「よくそんなもの見せようとしたね。いくらユカちゃんの家が貧乏でも、まさかロボットまでそんなみすぼらしいなんて。」
数々の酷い言葉を浴びせられたユカちゃん。
次第に気持ちが込み上げ、ついには泣き出してしまった。
その光景を見て、その場にいた皆が慌てふためいた。
ユカちゃんはその場から離れたいと思い、泣きわめきながら走って公園を飛び出した。
その瞬間、ユカちゃんは走行中のトラックに轢かれそうになった。
一瞬の出来事だった。
その光景を見て、周りの人達は驚いた。
轢かれると思った瞬間、
ボロットがユカちゃんを抱きしめ、かばっていた。